東日本大震災

 マグニチュウドど9.0の巨大地震が東北地方に襲来、都市に壊滅的甚大な被害を与えた。

 わたしは、3月8日から京都浄土宗総本山知恩院布教師会役員会に出席するために京都に上京中で、9日は東京浄土宗大本山芝増上寺の諸堂宇落成法要に参加、午後からのプリンスホテルで行われた祝賀会に出席して、11日朝7時発の新幹線で京都に戻り、午前11時から開催の、浄土宗宗務庁職員による7億余円の公金横領事件の裁判がようやく結審したことによる、事件特別委員として、京都の浄土宗宗務庁で行われた、事件特別委員会に出席した。

 委員会は11時定刻から開催、顧問弁護士2名も参加して、裁判の結審の経過報告を受けた。この事件特別委員会は、横領事件が発生してすぐに、浄土宗議会70名議員から17名が選ばれて、この事件の対応について議会を代表して、宗務総長以下行政府とあいまって事件対策を考え、裁判に向かってきた。私はその70名の宗議会議員から特別委員会17名の委員に選ばれた委員の一人である。

 3月1日から4日開催された浄土宗定期宗議会で、新年度予算案に伴う当局案件28件が提案され、その中の1件として、この7億円余円横領事件地方裁判結審に伴う案件も提案された。この事件発生と同時に、宗議会70名から選出された横領事件特別委員17名による事件特別委員会が結成され、発生以来10数回委員会を開催して、その裁判に対する対策を、議会を代表して立案してきた。

 ところがこの1年間、この委員会は開催されなかった。委員の中には、総長宛にこの特別委員会を早急に開催することを直訴した方もあった。しかし、当局は裁判が係争中であるという理由で、この1年間開催しなかった。

 そして、2月7日にこの横領事件裁判は結審した。委員中から3月議会前にこの特別委員会を開催するべきであると、総長に申し出たが、当局は委員会を開催せずに、定期議会で、いきなりこの事件の結審と経過報告をしたのである。

 悪いことに、この3月1日から4日までの定期議会開催通知と前後して、定期議会閉会後の3月11日午後2時から、この事件特別委員会を開催する旨の通知を、事件特別委員は受けていた。議員の中の事件特別委員は、3月定期議会後に、この事件特別委員会が開催されることを知っていたのである。

 議会開催中委員からなぜ議会開催後に、事件対策委員会を開催するのか、議会の前に事件対策委員会を開催し、今までの経過を委員会に報告して、その後に議会に諮るべきではなかったのではないかと、当局は糾弾された。委員会軽視も甚だしいとうことであった。2月7日が裁判の結審で、定期議会開催は3月1日からであるから、この間、委員会を開催する期日はあったのは確かであった。結果、3月定期議会は提案案件1件も議決されず、議会延期することになってしまった。全ての案件は次の延期議会に持ち越されることになったのである。議会は3月31日まで延長することのみ議決して、3月4日午後10時過ぎ、ようやく紛糾した議会は散会した。

 そのような経過を経て、3月11日開催の、先の通知の事件対策委員会開催時間、午後2時を、午前11時に繰り上げて、同日11時開催となったのである。この11時開催も、もっと午前9時から早く開催が出来ないかと、3月4日議会終了後の、今後の議会運営を決める議会運営委員会で、議会散会後、夜中の午後11時近くまで協議したのであるが、事件特別委員会委員長を初め、委員の大半は、前日10日開催の東京増上寺の落成法要に参加するので、11日東京朝一番で京都に来ても、11日午前11時に、事件特別委員会開催するのが限度である、と言うことになったのである。

 開催された事件特別委員会は、とても1時間では終わらず、お昼を食べず午後2時近くまで延長された。

 ようやく午後1時半ごろ委員会は閉会となり、直ぐに本会議開催のための、議会運営委員会開催である。わたしは、東北、北海道ブロック8名の宗会議員を代表する議会運営委員にも推薦されていたので、昼食を食べながら、9人9ブロック代表の議会運営委員会に出席して議会運営について協議した。

 この委員会開催中の午後2時40分ごろ、宗務総長はわざわざ私の席まで来て、小声で耳元に口を近づけて、大地震が東北に発生して、気仙沼が大変ですといいました。地震発生か、と耳を疑いましたが、3月4日から延長された議会を開催することの議会運営委員会協議中です。あまりたいしたことのない地震であることを祈りながら、議会開催になりました。

 開催された議会は、何度となく中断されましたので、その間を利用して、気仙沼の寺に電話を入れましたが、話中の音のみが聞こえて通じません。いろいろ混線し始めたなと思いながら、副住職の携帯電話に数度電話し、ようやく通じました。娘の副住職は声が飛んでいるようです。大津波で町は全滅、今火事が発生して火の海、町はめちゃくちゃ、寺はどうかというと、よく分からないが大丈夫なよう、という。それなら寺にある毛布その他なんでも避難に利用できるものを出して、本堂を避難所に開放しなさいと言っているうちに、電話は切れてしまいました。それから本日15日までいくら電話しても通じません。

 横浜の息子は、インターネットに登録してくれて、その情報から、寺の家族は大丈夫なようだと言います。そして、本堂は避難所になっているらしいと言いました。私はいくらか安堵の気分になりました。

 しかし被害状況がだんだんと分かるにしたがって、被害の甚大なことに驚くばかりです。

 宮城県圏内の死亡者1254名(3月15日午後3時現在のNHKテレビニュース)安否不明17000余名と発表されています。私の気仙沼の親戚の安否は全然分かりません。 

 それに加えて、福島原子力発電所の事故発生です。どのような地震災害にも耐えるように設計して初めて原子力発電所であると思っておりましたが、地震で大事故にないかねない状況であるとのこと、今までやってきた関係者の努力は何なのか、原子力発電所の事故は、人災です。どのような地震にも耐える施設であるから、原子力発電を認めてきたのではなかったのではないでしょうか。それが出来ないことがあるのであれば、原子力発電は許可すべきではないと思っていましたが、日本はそれが出来ると信じておりました。

 やはり人のすることの限界はあります。今は科学万能で、科学者は科学の知恵であらゆる限界をクリアできると人の能力を信じております。しかし、やはり人のやることは、どこか限界があるのです。完全はないのです。そのことを法然上人は「知者のふるまいをせずして、愚者に還る」人間は愚鈍の身であると喝破しております。

 近年に大地震が来ると予想されておりました。しかし、まだ来ないだろうと誰でもが思っていたのではないでしょうか。

 大地震の襲来に、私たちは日常、どのような備えをしてきたことでありましょうか。

 死亡された方々のご遺族対して衷心から哀悼の、お悔やみ申し上げます。また行方不明の方には一刻も早く発見されるようにお祈りしております。死亡された方々に対しては南無阿弥陀仏のお十念を謹んでお称え申し上げます。

 私は、横浜の息子のところに途中下車して、世話になっておりますが、ぬくぬくとしていられません。跳んで帰り、何かお手伝いをしたいと思っております。しかし75歳の身では、横浜から気仙沼まで歩いて帰る自信はありません。レンターカーを借りて帰る方法がないか、店に行って相談したいと思っていますが、この横浜の地理に疎く、電車に乗るのもママになりません。

 早く東北線が、地方線でもいいから開通してくれないかと祈っています。とにかく1日でも早く帰らねばと、気持ちは焦っておりますが、どうにもなりません。23,3,15記

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